あなたも住みたくなる?! 北欧風ゲストハウス
ひろしまジン大学で「潜入!話題のゲストハウス」と称した授業を最初に行なったのは2015年11月。その後、広島市内には個性豊かなゲストハウスが続々と登場し、旅行者にとっての宿泊の場としてだけでなく、地元の方々にとっても憩いの場となっています。

6月2日(日)堺町の「Mange Tak(マングタック)」にて、ゲストハウス授業が開催されました。1階の受付を経て、可愛らしい北欧雑貨や、旅行案内が置かれた入口を抜けたところにある、照明が少し薄暗いカフェバーのテーブルで授業開始です。

先生は、楠勝也さん。Mange Tak以外にも、北欧インテリアショップや住宅関連業などを営む「Design Home Sora」のオーナーです。まず、現在の外国人旅行者の流れや観光地についてなどをデータとともにお話いただきました。

「インバウンド」という言葉が注目されてから久しいですが、日本政府は2020年のオリンピックイヤーまでに4000万人の外国人観光客を迎え、8兆円が消費されることを予想しています。その中で2400万人のリピーターを作り、国内旅行消費額は21兆円を目標としています。

ちなみに、外国人観光客に人気の観光地ベスト3は以下の通りです。
1位 伏見稲荷神社(京都)
2位 平和記念公園(広島)
3位 宮島厳島神社(広島)
何と、広島の観光地が2つもランクイン!来広者は年々増加していますが、残念ながら広島で使用される金額は増えていません。これは、前述二つ以外に観光地が知られておらず、宿泊せずに次の目的地へ移動してしまう観光客が多いためです。そういった方々に、広島により長く滞在してもらうためには、見るもの、体験するものをアピールすべきと、楠さんは言います。

次に、Mange Takのお話へ。2015年にDesign Home Soraが提案するゲストハウス設立計画が立ち上がりました。築34年の物件を改築していく中で、各スペースのデザインにこだわりました。例えば、壁にはデンマークレンガを使用し、ゲストハウスの特徴の一つである、情報収集できるカフェバーはもちろんのこと、長旅で疲れた人が落ち着くようにライトはスポット的に設置(ゆえに会場が薄暗い)。
また、各寝室には体重200kgの人でもびくともしないベッドを、プライベートルームには1台80万円の高級ベッドを、それぞれ設置しました。更に、安心を重要視してSECOMの監視カメラ2台を設置。またセルフチェックインの際は、事前にパスワードを発行するシステムを導入し、各部屋でWi-fi使用可としました。

こうして2017年7月、Mange Takがオープンしました。オリジナルのロゴには、ありそうでないオリジナルの書体を採用。デンマーク語で「どうもありがとう」を意味する店名からか、宿泊客の65%が海外観光客、かつその多くが欧州からとのことです。
