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​お知らせ

まちを伝えるプロジェクト ~「地域とデザイン」のこれからを語らう120分~

何もないところから何があるのか魅せる、という楽しさがある。

「地域をデザインする」ってどうゆうことなんだろう。最近よく耳にする言葉かもしれません。 今回は実際に私たちの街、広島で「地域」×「デザイン」の実践例を知る授業です。 広島修道大学生たちが、広島県内外でご活躍されている3名のデザイナーさんと一緒に、広島県内それぞれの地域の特産品・産物をデザイン、昨年秋に袋町公園で開催されたトランクマーケットで、作った商品を販売するまでの経緯を伺ったのち、デザイナーのみなさんに“デザイン”ついて語って頂きました。 はじめに、修道大学生たちが関わった3地域のプロジェクトの報告です。 ●「廿日市・吉和エリア」 “はつかいちのあまかいち テーマはジャム!” 廿日市と聞くと“宮島”のイメージがあるけれど、それ以外の地域にも美味しい魅力的なものがたくさん。 地域の商店街でのジャム専門店の発見、豊富な廿日市産のジャムの種類、また、ハツカイチゴという新興ブランド種の存在もあり、これらこだわりの果物やスイーツを使って地域の発展につなげられないかと考え、ジャムを使って地域をデザインすることに。デザイナーとして関わったのは、フリーランスデザイナーとして沖縄でも活躍されている、近藤有季さん。 “はつかいち”とあまいジャムの“あまかいち”とかけ、作られたリーフレットは手に取りたくなるようなカラフルなデザイン。トランクマーケットでは全9種類のジャムから3種類を選べる、ジャムの食べくらべを行いました。来場者の方からは「ドライブがてらにいいね」「美味しかったんで、このジャムください!」などと好評だったそう。 見ているだけでも楽しくなるような豊富なジャムの種類、全種類食べてみたい! ●「広島市・西区己斐エリア」“己斐地域×Kunugiワッフル! 地域を生かしたローカルフードkoiffleプロジェクト” 今回のプロジェクトの中で、広島中心地街に一番近くて人の行き来があるけれど、過疎化が進んでいると言われる広島市己斐エリア。地元資源を生かし、ローカルフードで人が立ち止まる地域に出来ないか、そんな思いと西広島発祥の企業、Kunugiさんの「西広島に還元したい」という想いが重なり合い、こいのワッフルkoiffleが生まれました。デザインに関わったのは、アートディレクターとして広島県内外で活躍されている関浦通友さん。 袋を鯉の形にするなど、学生と一緒にデザインを考えながら作りあげていきました。「デザインの面白さはものをつくること」デザインすることの面白さを学生たちに実感してもらうためにも、トランクマーケットで販売する際のエプロンにあしらったデザインも学生が自分たちで作りました。トランクマーケットでの販売後も、販売用の屋台があればいいかも、鯉型のワッフルはどうかな…など、今後に向けて思いが拡がっていったようです。 ●「北広島町・大朝エリア」“もっとたくさんの人に北広島を知ってほしい!わさ茶プロジェクト”  「わさ」とは大朝地域の昔の名前。北広島のとてものどかな地域、大朝。この名前を使って作った野草茶のプロジェクトです。この地域のために出来ることは何だろう、地元企業へのヒアリング、地元の人たちと関わり協力してもらいながら、持続可能なビジネスプランを構築していきたい。そんな想いからこの商品は産まれました。 デザイナーとして関わったのは、江田島市周辺の、瀬戸内海の島に住む人々の 暮らしを伝えるフリーマガジン『Bridge』を発行している岡本礼教さん。「本当に伝えたいことはなんだろう?」と学生に問いかけながらデザインを考えていきました。「もっとたくさんの人に北広島を知ってもらいたい。」そんな学生たちの想いから、商品のパッケージには、見た人がほっとするような、大朝のおばあちゃんおじいちゃんの顔がデザインされています。 野草を集め、乾燥させ、煎り、トランクンマーケットで販売。作ったものを販売するだけではなく、北広島に関心を持って買ってくれた人がいたことが嬉しかったそうです。 そして後半は、ひろしまジン大学学長の平尾と企画統括のキムラミチタが司会進行しながら、3人デザイナーさんたちとのパネルトーク。最初の質問はずばり… <デザインとは?> ダイレクトで、そしてその人そのものを表すような質問。その中でも印象的だったのが「デザインとはベーグルのようなもの」という関浦さんがおっしゃった言葉。あまり味のないベーグルだからこそ、誰がどんな風にやってもOK。何にでもなる、何味にでもなりましょう、という立ち位置でデザインしていく。 また、岡本さんや近藤さんがおっしゃっていた「情報をよりよく伝えるために整理すること」という言葉も印象的でした。それぞれのデザイナーさんの答えを通して、デザイナーのみなさんの仕事の向き合い方を少し知ることができました。 <地域をデザインする、とは?> ここでまた改めて「地域」と「デザイン」について。そもそも地域には住んでいる人がいるのに、デザインする、というのは…なんだかおこがましいような、そんな気もしながらみなさんに質問を投げかけました。 目線を合わせて一緒に地域の人と作り上げること、地域を知らないとデザイン出来ない、だけれどどっぷりつかってしまうと見えなくなるものもあるし、ずっと何百年も続いている地域の課題をどうやって脱却していくのか… 人が関わっているからこそ、ビジュアル上では「本当に出来るのかな…」と思っていることも、やったら上手くいくこともある。などプロジェクトの内容や目的に対して地域とどんな関わり方をしていくか、お話しを伺うことが出来ました。 そして最後に、江田島の地域に暮らしながら、フリーペーパーBridgeを発行している岡本さんの言葉。 “何もない地域と思われるけれど、見方を変えたら楽しいところはたくさんあるし、何もないところから何があるのか魅せる、という楽しさがある。” 今回、学生のみなさんと3名のデザイナーのみなさんが、地域と繋がりながら実践したプロジェクト。お話しを聞いて、改めて私たちの住むまちや広島の魅力を知るきっかけになりました。もしかすると気づいていないだけで、私たちの身近なところに地域の宝が眠っているのかもしれません。 ■レポート/濱長 真紀 ■写真/岩見 暢浩

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2016年01月09日(土) 13時30分 ~ 15時30分

教室:ヒロシマモノコトストア

「地域をデザインする」。 人気書籍のタイトルなど、近年良く見かけるこの言葉。 「地域」も「デザイン」も一般的な言葉ですが、 実際に「地域をデザインする」とは、どういうことなのでしょうか? この授業では、広島における「地域×デザイン」の具体的な実践例を学びます。 先生は、広島はもちろん全国的にも活躍するデザイナーの3人。 岡本礼教さん 近藤有季さん 関浦通友さん この先生たちと修道大学の学生たちが、 「廿日市・吉和エリア」「広島市・西区己斐エリア」「北広島町・大朝エリア」を舞台に、 お茶や果物などそれらの地域ならではの資源、産品を題材に商品を開発。 2015年11月に袋町公園にて開催された蚤の市「ザ・トランクマーケット」での販売に至る経緯をもとに、 地域のこれからやデザインの可能性について考えます。 (北広島町大朝地区を舞台に開発された野草茶「わさの茶」) (廿日市市からは地域の方々の手作り「ジャム」) (広島市西区は、己斐を舞台にワッフルの櫟さんとコラボした「コイッフル」) 昨年度、広島修道大学の協力で開催した「まちを伝えるプロジェクト」の 第二弾の一環として開催するこの授業。 みなさんの地域にも眠っている宝や魅力ってありませんか? それらを掘り出し、世に広めるキッカケになるかもしれません! 奮ってご参加ください! 【授業の流れ】 13:15~受付開始 13:30~授業開始 13:40~商品開発に関する報告 14:00~「地域×デザイン」トークセッション (休憩) 15:20~まとめ 15:30 終了・集合写真撮影など この授業は広島修道大学の主催事業です。 広島修道大学は、2013年度に文部科学省「地(知)の拠点整備事業」に採択を得て、「イノベーション・ブリッジによるひろしま未来協創プロジェクト(ひろみらプロジェクト)」を展開しています。ひろみらプロジェクトでは、同大学が主導して、広島の自治体・産業界・NPO・諸団体等とともに、広島の未来を創る教育・研究・社会貢献を推進しています。

<先生>

岡本 礼教 / デザイナー

1967年生まれ。 広島県江田島市出身、江田島市在住。 2007年から、江田島市周辺の、瀬戸内海の島に住む人々の 暮らしを伝えるフリーマガジン『Bridge』を発行。 島に暮らしながら、地域での紙媒体の編集デザインの仕事を続けている。

近藤 有季 / フリーランス/デザイナー

1981年広島生まれ。 広島市立大学を卒業後、出版社を経て、2009年独立。 フリーランスのグラフィックデザイナーとして、 ブランディングや平面デザインを中心に活動。

関浦 通友 / アートディレクター/デザイナー

広島の広告代理店退社後、2002年セキウラデザイン設立。 企業から個人までさまざまなブランディングを担当。 フォントを使ったワークショップユニットSTAMPONT主催。 日本パッケージデザイン大賞2013食品部門金賞受賞 2011年"H"ADCグランプリ受賞他JAGDA,東京ADC, 世界ポスタートリエンナーレトヤマ入選など

<教室>

ヒロシマモノコトストア

住所:広島市中区袋町2-5 Mビル袋町1F,2F

ヒロシマモノコトストアは世界へ向けて、 広島の魅力を案内する「広島紹介プロジェクト」を行っている場所です。 カフェも併設されたおしゃれな空間で、広島にゆかりある作家やデザイナーの手がける商品をゆっくりと楽しむことができます。 Website: http://www.monokotostore.com/

カテゴリ:【まちづくり】 言 語 : 日本語のみ 定 員 :25人

参加対象:地域づくり、まちづくり、デザインに関心のある方など

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