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やってみよう、バフ研磨! ~世界が認めた、広島のものづくり~

2016/11/26

 

『磨輝道』 社会科見学 を終えて


「バフ研磨」をご存知でしょうか?製造業にかかわる方々には身近であるけど、耳なじみのない「バフ研磨」というフレーズ。生活の中で実はバフ研磨されたものを目にする機会は多くても、その加工現場を見ることはあまりないように思います。今回は、そんな「近くて遠い」バフ研磨の現場へお邪魔しました。

『安芸磨輝道』は、社団法人として職人育成を行っている企業です。技術者の育成訓練の実施、学校教育への参画、地域社会や行政と連携したイベント等への参加、職業体験を実施するなどの活動を行い、さらに技術認定、就労支援までサポートする、金属研磨のパイオニアなのです!理事長の田川弘臣さんは、「バフ研磨技術で、喜びと夢をあたえたい!」という熱い想いを胸に活動をされています。

[buff]バフ=やわらかい布を使って、磨き、輝かせる。という意味。バフ研磨は、研磨剤を塗布した円形の布を重ねて高速回転させる「レース台」と呼ばれる工業機械で磨いていきます。

基礎知識として、まずは金属研磨の工程を確認。一般的な金属研磨には、①粗削り・②中間仕上げ・③仕上げ・④バフという4工程があり、やすりや研磨剤を使用して、粒度を徐々に細かくしながら磨いていく綿密な作業です。私も木工などで紙やすりを使ったりしますが、普段はせいぜい1工程で終わっています。それが、金属表面の鏡のように滑らかな面を作り上げるのに4工程も行っているとは!!それも非常に粒度の細かい研磨を行っていることにまず驚きました。

次に実践です。与えられたステンレス片の箸置きは、「2B材」と呼ばれる、表面は平滑ではあるものの原板から切り抜かれたままの粗く濁った素材です。これを③仕上げで使用する600番手のやすりを使って表面を均一にならし、小さな凹凸を見えなくしていきます(ヘアライン仕上げ)。面取り(角を丸くする)を施したあと、いよいよバフ研磨です。

軍手を付けた状態とはいえ、高速回転するバフにステンレス片を押し付ける作業は少し躊躇します。田川先生の教えのとおり、回転に逆らわず、やや角度をつけて磨いていきます。さっきまで鈍かったステンレスが数秒磨くだけでピッカピカの鏡面に!!!一同歓声があがります。

私たちが与えられたのは小さなステンレス片ですが、金属加工の現場では、蛇口やバイク部品など複雑な形状で研磨作業も難しくなります。素材もステンレスだけでなく、真鍮・アルミなど多岐にわたり、身近な製品の多くが手作業でバフ研磨されていることがわかりました。

参加者各自が磨いた一片の金属片が、磨いていくうちに鏡面仕上げの箸置きへと変わっている様子は心躍るものがありました。さらに手書きのイラストをエッチング(転写)していただいた箸置きは、製品としての輝きを放っていました。理事長・田川さんのおっしゃるように、「バフ研磨」は、金属が製品へ進化する過程を手作業で作る、まさに職人の技術です。通常は製造業に携わる方々の見えない技術ですが、製品の完成度を左右する重要な工程です。この技術の未来に喜びを感じ、夢を描くことができました。

日常生活のなかにバフ研磨された製品をみつけると、日本の高い技術と誇りを感じられる。刺激的な講座となりました。


■レポート/大田 一朗
■写真/藤本 寛子

 

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<授業詳細>

 

2016年11月26日(土) 09時45分 ~ 12時00分   

教室:一般社団法人 安芸磨輝道

 


「バフ研磨」という言葉、聞き覚えがありますでしょうか?
高速回転する布でステンレス製品を鏡のように磨き、仕上げるこの技術。
ものづくりに携わる方は聞いたことがあるかもしれません。

実はこの広島に、世界に通用するバフ研磨技術を持つ会社が存在します。
それが今回の授業の舞台、「安芸磨輝道(あきみがきどう)」を設立した林工業所。

マツダやLIXILといった大手メーカー、
引いては世界的な企業であるアップル製品の研磨も手掛けたということで、
その技術力の高さが伺い知れます。
まさに、広島版「下町ロケット」!!

そして、日本の広島が誇る技術を伝承したいという想いから作られたのが、この「安芸磨輝道」。
職人を養成する役割は勿論のこと、
実際にバフ研磨ができる体験教室も開き、
ものづくりの楽しさを地域へ発信しているのです。

今回の授業は、知られざる「バフ研磨」を実際に体験しちゃいます!
自分でステンレスを研磨し、名前を彫ってオリジナルプレートを作成。
自分で手を施した作品は、なんだか大切にしたくなります。

せっかく広島に居るのだから、ぜひ世界に誇る「ものづくり」を体感しましょう!

【授業の流れ】
9:30 受付開始 (授業開始の15分前)
9:45 授業開始、諸注意
10:00 バフ研磨について、ご紹介タイム
10:45 バフ研磨体験
11:45 バフ研磨体験終了、感想など
12:00 授業終了

※実費として500円を頂戴致します。
保険は含まれておりませんので、自己責任でお願いします。


【集合場所】
安芸磨輝道 
※駐車場がございます。お車でお越しください。

【持ち物】
・研磨した粉が散る可能性があるため、長袖、長ズボン、運動靴でお越しください。

【入場】
集合場所へは、授業開始時間までに必ず集合して下さい。
なお、10分を超えて遅刻された場合は受付終了となり、授業へ参加することが出来ませんのでご注意下さい。

【当日連絡先】
070-5522-9638(ひろしまジン大学事務局)
※緊急のご連絡の場合のみ、おかけ頂きますようお願いいたします。


(授業コーディネーター 三枝大祐)

 

 

<先生>

田川 弘臣 / 一般社団法人 安芸磨輝道 理事長

平成17年9月1日 ㈲林工業所入社 工場長、統括本部長、取締役員歴任後 平成27年7月7日 ㈳安芸磨輝道 設立 代表理事 就任 現在

 

 

 

<教室>

一般社団法人 安芸磨輝道

住所:広島市安芸区瀬野町3075-11
アクセス:山陽本線 JR瀬野駅より車で5分
 

「バフ研磨技術の復興に関する事業を行い、もってバフ研磨技術の復興に寄与すること」を目的として設立。「世界に誇る日本のバフ研磨業界を守る活動を行うとともに、次世代にわたりバフ研磨技術を伝承する活動を通じ、地域、そして日本の社会に貢献します。」という理念の下で、バフ研磨技術を守り、伝え、そして広めておられます。バフ研磨技術の担い手を育てるべく、教育。就労支援事業をされておられる一方、より多くの方にバフ研磨を知ってもらうべく研磨体験を実施したり、地域イベントや学校教育へも参加してます。広島が世界に誇る、ものづくりです。

 

カテゴリ:【技術】
言 語 : 日本語のみ
定 員 :5人

参加対象:どなたでも

 

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